コジャ・アフメド・ヤサウィ廟はトルキスタンに位置し、中央アジアの最も有名な世界遺産の観光地で巡礼地としても使われています。コジャ・アフメド・ヤサウィさんは12世紀に活躍したスーフィーというイスラム教の神秘主義伝道者でヤサウィ教団を創設し、中央アジアでのイスラム教の発展に貢献した方です。ヤサウィ教団は有力なイスラム神秘主義教団で、ナクシュバンディー、クラブウィと並び、中央アジアの3大教団の一つです。歴史的には特にテュルク系遊牧民のイスラム化に重要な役割を果たしました。
1390年代にティムールの命令で元々あったものを拡大する形で建設が始まりましたが途中でティムールが死亡したため、正面入り口の部分は未完のままです。廟の高さは44m、ドームの直径が22mで現在中央アジアに残っている歴史建造物の中でも一番大きい物です。
ヤサウィさんの人生は謎のようですが現在のシムケントの東サイラムで生まれて、ウズベキスタンのブハラで教育を受け、そのあとカザフスタンのトルキスタンで長く住んで、ムハンマド預言者の亡くなった63歳と同じ年齢になってからヤサウィさんが地下に入って、修行を積んだと言われます。その跡は同じ敷地内にあるクルェト地下モスクに残っています。カザフスタンの最も産業的な都市として有名なシムケントからトルキスタンのコジャ・アフメド・ヤサウィ廟に日帰りで行ってくることが可能です。その場合は専用車が必要になります。
