世界遺産のブラナ塔とバラサグン遺跡はキルギスの首都ビシュケクから60キロ離れていて、帝政ロシア時代に領域の行政の中心地であったトクマク街の近くに位置しています。ブラナは残存したシルクロードの少数の遺跡の一ヵ所で中央アジアにおける最も古いミナレットであったと思われます。ブラナというのがトルコ語のムナラ(ミナレット)のなまりであります。ブラナ塔は11世紀に中央アジアの有名なカラハーン朝(カラハニード朝とも言われる)に造られた塔です。カラハーン朝はイスラム教でしたからブラナ塔がモスクのミナレットと要塞の見張塔として利用されていました。現在の塔の高さは24mですが昔45mでした。15世紀ごろ起こった大地震で崩壊したと言われています。ブラナ塔の底の直径は9.3m、頂上は6mです。1974年から塔が何回も修復されたことがあります。
ここで発見されたアラビア文字の書いてあるユニークな石の内容だとここはカラハーン朝の都バラサグンでした。その時代の有名なバラサグンさんという詩人の名前にちなんで都がバラサグンになりました。バラサグン都はシルクロード時代の交易や文化、民族の十字路として栄えていましたから現在キルギス宝の歴史観光地です。廃墟の敷地内には三つの墳墓や礼拝堂の跡がありますが中断されたままであります。その他、ブラナ塔の敷地内の小さい博物館に発掘された幾つかのコイン、つぼ、ボード・ゲームなどの工芸品がありますが一番いい工芸品がだいぶ前にロシアのモスクワとサンクト・ペテルブルグに移されたと言われます。
20世紀に多くの考古学上の調査が行われた結果、町の計画が複雑で25平方キロ広がったと推定されています。バラサグンの町に中央の要塞の遺跡、バザール、四つの宗教の建物、耕地図表、住宅、水道の本管などがありました。
バラサグン遺跡の敷地内にキルギスでも最も大きい岩絵と石人の野外博物館を見ることが出来ます。石に描いてある様々な野生の動物や動物の狩りをしている人々の岩絵と戦死された戦士の記念をして作られた遊牧のトルコ人関係の墓石用の石人野外博物館もお楽しみいただけます。ここはバルバルという石人のコレクションになります。
塔の上まで上がると24mの高さから天山山脈の万年雪山と大草原の絶景がきれいに見えるのでシルクロード歴史に興味を持っている人だけではなく、自然愛好家の人にもお勧めの観光スポットです。
首都のビシュケクからブラナ塔まで車を利用する場合は1時間20分くらいでそんなに遠くないのでブラナ塔とバラサグン遺跡への日帰りツアーを楽しむことが出来ます。せっかくブラナ塔まで行くなら必ず塔の頂上まで上がって、キルギスの大草原や万年雪の天山山脈を眺めることをお勧めしますが塔の階段がきゅうで真っ暗なので懐中電灯を持って行った方がいいです。あと、階段が狭くて上から下りる人とすれ違うことが難しいのでブラナ塔に登る前に下りる人がいるかどうかチェックした方がいいです。
もっと大自然を満喫されたい場合はブラナ塔から絵のように美しい高山のシャムシやケゲティ渓谷の滝を見に行ってハイキングもお楽しむことができます。